2010/10/26

からだの設計にミスはない 写本(p104〜106)

早速、写本を始めましょう。
寝相
骨格、体勢の観察をもっと深めていくなら、疾病との関連をもっと突きとめられると思う。しかし、今のところ、誰もこんなことを突っ込んでやってみてくれない。私はそれが残念で、こんな寝言みたいに思われることを書き散らすのである。

頭痛持ちの人は、多くの場合、左の頸すじが凝っていて、頭蓋骨下縁後部正中と乳様突起の中間に著しい圧痛点があり、
肋背部の後腋窩線に沿う圧痛帯と、左大腿部の上外後側に圧痛線が著明にあらわれている。
左恥骨部も圧痛著明である。かかる患者に出遭う時、仰臥させて、両膝を屈し左下腿をつかんで、股関節で屈曲するように持ち上げてやり、静かに左足をお尻の直前に下ろすようにさせる。
まさに足が床につかんとする頃、少しく抵抗を加えてやり、患者自身に急に力を脱却させると、今までの一連の痛みは即時にとれて、頭も軽くなり、頭痛もなくなるのが普通である。
特定な骨盤のズレが整復されるからである。技術にコツと上手下手はあっても、原理さえのみこめば誰にでも至極簡単にやれる施術で患者には大変喜ばれる。
骨格は一連の連動装置だからそうなのである。こんな人は、よく胃下垂になっている。それも、この方法で大いに軽快するのがたくさんある。
骨格変位が、診断名のつく以前の前疾病状態をあらわしており、患者の主訴があっても、医師がそれをもてあまして、ノイローゼとかヒスとかで、かたづけても、患者は決して満足しない。
療術師問題が又やかましくなってきたが、医師たるもの、もっと骨格の変位と、その調節整復に着目、修熟する必要があると思う。
癌でさえ、前癌状態という期間があるといわれているではないか、手術にもってゆくようになる前に、もう一度骨格との関連を探求すべきである。
寝相といっても一概に馬鹿に出来ないし、もっと素直に、自然の秘密と、そのよって来る理由を聞く耳と眼をもちたいと思う。

<皮膚に問いかける渦状波を施術していると、無意識の動きが出現することがありあます。
これは、からだが勝手に治しをつけてくるのです。
私もこの無意識の動きをよく体験しますが、このことに関して「皮膚からのメッセージ 操体臨床の要妙#2 三浦寛著
 たにぐち書店」に詳しく書いています。興味のある方は、ご購読することをお勧めいたします。>
きょうは、ここまで では ごきげんよう!

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